金利は旨味ではなくリスク

先日 自宅に来られた証券会社の営業さんに「何か面白い金融商品あるの?」と聞いたら、元気よく

「『トルコ債 利回り11%』はいかがですか?」と提案されました。

ほー、トルコ債。「へー。で、トルコの格付は?」と聞いたら「えーと・・」と手持ちの端末で一生懸命調べていました。利回りものを売りたいのに『格付』を知らないなんて勉強不足もいいところ

「利回り11%」と聞くと歴史的低金利が続く日本の預金金利とは雲泥の差。旨味(と怖さ)を感じてしまいます。ですが、そもそも金利とは何でしょう?

「金利(利回り)」とはお金を貸すことによって得る利息のこと。銀行預金金利も考え方は同じです。

例えば私たちがお金を貸すことになった場合、大切な財産を貸すわけですから何を考えるでしょう?普通は・・・

  1. ちゃんと満額を期限に返してくれる人かどうか
  2. 貸している間に利息を払ってくれるのか   ・・・ではないでしょうか?

金融商品の世界も同じです。ちゃんと返せる人か?どうかがまず重要。その返済能力を見極めるための指標が「格付」です。世界に数少ない格付機関という機関がAAA(トリプルA)を最上格にAA、A、BBB、BB・・・と表します。

今回のトルコはどうでしょう?格付けを見ると「BB+」。BBクラス以下は「ジャンク債」といって返済してもらえない可能性(債務不履行)があるため一般的には「投資不適格」扱い。

(出典:トルコリラ円スワップブログ様より

でもトルコ側としてはどうしてもお金を貸して欲しいから「多めに利息を払いますから貸してください」という意味で高い金利を提示。これが11%という日本の預金金利ではあり得ない利回りとなるのです。

つまり、このトルコ債は「お金は返って来ない可能性が高いけど、その代わりに利息はバカみたいにもらえるかも」という金融商品になります。利息の部分か「かも」なのは元本が飛んだら利息もないから。

なので私が最初に聞いたのが「格付は何?」なのです。

銀行預金金利も考え方は同じ。銀行にとって私たちから集めたお金は簡単に言えば借入金(厳密に言えば預かり金。ここではわかりやすい解説のために借入金と言います)。だから借りている間の金利を(預金)金利として支払い、そのお金を住宅ローンや企業融資など行うことで利益を得るのです。

私たちにとって利回りというと、どうしても銀行預金金利からイメージし、ノーリスクだと思い浮かべがちですが、金利の中にはリスクがあることをしっかり考えて欲しいと思います。

(これがないから破格の高利回り商品に手を出してお金がなくなるという事件が絶えない)

金利には借入利息という顔の他に様々な顔があります。株価や為替と違って動きが地味ですが、経済を大きく動かす力がある、とても奥深い世界です。