母と着物

ikhbLLVES2iZxv7GIBNJsw

「この帯、お母さんが作ったの。だからこれ使ってちょうだい」

お友達が着付けを教えてくれるから、お着物用意しておいて。と、お願いして実家に帰ったところ、母が私に言うた言葉。他に着物も帯もあるはずだと思いますが・・・と言いたい娘に反論の余地は与えられず。

定年まで看護師として働いた母の口癖は「退職したら、和裁を習うの」。そのために現役時代から反物を買い漁って、箪笥に詰め込んでいました。

私たちの幼稚園や小学校の入学・卒業式に母は必ず着物でした。周りのお母さま方が洋装なのに「何でうちのお母さんだけ着物なの・・」と思っていたものです。

「うちはお金がないのよ!」が口癖なのに、私たち三姉妹のために着物も何枚か誂えていました。

それくらい着物が好きで娘たちには自分がちゃんと誂えてあげたい・・・そんな母心を娘たちは見向きをせず、数十年。。。長女が着物に興味を持ったのを「ここで会ったが百年目」の勢いが如く、有無を言わさず自分が作った帯を持たせました。作ったものの一度も使ってなかったようです。

昨年 自転車事故で転倒し一時はどうなるかと思った母でしたが、今ではすっかり元気。しかし頭を強打しているのでいつどうなるかわかりません。歳も80歳を超えています。

母との時間がカウントダウンに入っている中、母の想いに寄り添うことが最後の親孝行かなとも思います。

 

IMG_1674

しかし着付けは大変だー。肩が本調子ではない(腕が後ろに回らない)ので今日は着せてもらっただけ。

自分で着付けられる日は来るのだろうか・・。