銀行預金金利はなぜ低いのか?②

複数回に分けて綴っている「金利」の説明。投資には興味なくても「金利」は私たちの生活にとても身近なもの。詐欺に合いやすいのも金利に関わるものが多いので、金利のことは知っておいた方が良いと思います。

前回の投稿では、金利とは「お金を借りるための利用料」であり、それは「日本銀行が決める」と書きました。今回は「どうやって決まるのか?」について「物価との関連性」から考えていきたいと思います。

<前回の投稿>銀行預金金利はなぜ低いのか?

お金もモノやサービスと同じで使われば使われるほどその価値は上がります。お金も同じで使いたい人が増えれば増えるほど金利は上がるのです。お金の「値上げ」みたいなもの。

その逆も然りで、モノやサービスが買ってもらえないと価格を下げて商品を売るように、お金も使われないと金利を引き下げて、お金を借りやすいように/使いやすいようにします。これが「利下げ」。

ーーお金が借りやすくなるとーーー

  1. 皆んながお金を使ってモノやサービスを購入しようとする
  2. モノやサービスが買われれば、企業活動が活発になる
  3. 企業活動が活発になればお給料が増える
  4. お給料が増えれば更に購買活動(個人消費)が活発になる
  5. 購買活動が盛んになれば企業活動も増え給料が増える

と、経済の好循環が生まれます。しかし、金利が低くお金が借りやすい状態が続くと、私たちは購買行動をし続ける可能性があります。買い物需要が増え、生産が追いつかなければ通常は価格(物価)も上がります。社会科で習ったインフレーション(インフレ)です。

安定的な経済・日常活動のために本当は物価の上昇はある程度必要ですが、物価の上がりすぎは家計を直撃します。そのため、物価動向を見ながら「ちょっと物価が上がり過ぎだな」と日銀が判断したら、私たちのお買い物意欲や企業の生産活動を低下させるために金利を上げるのです。これが「利上げ」。

このように物価が急上昇も急低下しないように経済活動を巡航速度を保つのが日銀の役割で、金利を上げ下げすることを金融政策と言います。日銀が「物価の番人」「通貨の番人」と言われる所以です。

しかし日本の場合、1990年代初頭にバブル経済が崩壊し、長い長い不景気に入りました。不景気を脱するため日銀が企業も個人もお金を使いやすいように何度も何度も金利を引き下げても借りる人が現れないのです。

バブル崩壊で激しいダメージを受け「また不景気が来たらどうしよう・・お金をが無くなったらどうしよう・・」と、企業も家計の財布をギュッと締めたためです。

先程書いた好循環とは対照的に

  1. 先行き不安定⇒
  2. 家計・企業のお財布は締まったまま⇒
  3. モノが売れない⇒
  4. 生産活動の停滞⇒
  5. お金を借りる必要がない

という環境が続く中で、追い打ち(彗星?)のように私たちの前に現れたのは100均やユニクロ、ニトリなどといった家計にに優しい「安売りショップ」。

安売りショップは中国や東南アジアなど人件費が安い国で生産→日本に輸入されるため、日本での生産活動(=雇用の拡大・給料の上昇)には繋がりません。

また私たち消費者も「より安く」を飽くことなく追求する志向になってしまったため、ちょっとの値上げでも即座に反応。「値上げ=悪」のように受け止めています。

物価が下がり続ける経済を「デフレーション(デフレ)」と言います。世界を見渡してもこのデフレを経験しているのは日本だけ。経済学的にはデフレを脱する術はないとも言われています。

では、このような物価が上がらない状況下で金利だけ上げてしまったらどうなるでしょう?

(続く)