春闘スタート。今年の給料は上がるのか?

2019年の春闘(賃金・ボーナス交渉)が始まりました。新聞用語は「春季労使交渉」と表現します。

「労働組合なんて古い慣習の塊」。若かりし頃の私はそう思っていました。昼休みや就業時間後の貴重な時間を組合の話を聞くために使うなんてナンセンス!

・・・と吠えていたら、

組合から組合役員をやれ、とのお呼びがあり、組合が会社と交渉してくれるお陰で給料やボーナスが貰えることを深々と学び、それまでの自分の浅はかさを猛省した経験があります。社長以下200人近くは出席していた交渉の場で20分間のプレゼンをしたり、支部長として2,000人以上を率いた経験も得難いものでした。

さて、その賃金交渉は、通常 大企業で2月中旬に組合側から会社側に要求額を申し入れ、約1ヶ月間 交渉、(慣例的に?)3月の第2水曜日が回答日となっています。

ニュースではこの日のことを「集中回答日」と言い、ホワイトボードに金額をかき入れる映像が流れますが、これは労働組合の総本山である連合(日本労働組合総連合会)がこの日を集中回答日と定め、傘下の労働組合に”それまでに交渉を決着させろ”とハッパをかけるるため。

春闘の注目は『ベア』。ベースアップです。基本給を引き上げること。
給料(月額賃金)の上がり方には2通りあります。「ベア」と「定期昇給」。

定期昇給:毎年一定の時期に勤続年数や年齢(=経験値)に応じて段階的に基本給が上がること。

ベア:基本給そのものを底上げさせること。会社側にとっては人件費というコスト増加を意味しますので交渉も難航。

過去においてはベアは物価上昇率と連動していましたので、物価上昇率が0%付近の現在の日本の状況を鑑みると、ベアを上げろという要求は、ある意味 時代遅れとも言えます。

一方でグローバル競争が熾烈を極め、人手不足も相まる昨今では、昔は係長がやってた仕事を一般職の女子社員がやる・・など、持ち場立ち場関係なく、これまでの仕事の進め方に捉われず創意工夫を凝らして奮闘(=労働生産性を向上)しているのだから「定期昇給だけでは足りねえ!」という従業員(組合)側の言い分もあります。

(余談:世界の統計上、日本の労働生産性は著しく低いとも言われている)

また、日本社会全体が「景気の良さを実感しない」との実感から、ここ数年 安倍首相自らが企業経営者に対して賃上げを求めるという動きもあります。組合側にとっては国のトップが味方になのは追い風にも見えますが、本来は国が企業経営に口を出すのは禁じ手。だって、会社が潰れそうなっても国は助けてくれません。

その春闘に影響を与えそうな統計が本日発表されました。
日本経済全体の状況がわかるGDP(国内総生産)です。
今回のGDPは2期ぶりにプラスに転じたものの、日本経済のエンジンである「輸出」に陰りが見える結果となりました。米中貿易摩擦の影響が少しずつ出てきているのでしょうか。

(日本経済新聞HPより)

「私は個人事業主だから春闘なんて関係ないわ」と思っていたら、とんでもない。日本はサラリーマンの比率が85%(2005年厚生労働省調べ)、お客様のほとんどがサラリーマンなのだから、春闘の動向は他人事ではありません。